テーマ:小説

遅くなって。

 へたれな予告からさらに一週間という日程での更新になってごめんなさい。  いや、ホント、書くのは好きなんですけどね、見直したりリンク張ったりなんてのはもう正直めんどくてやってられんなんて思ったりもするわけで。  次はできるだけ早くします、はい。      ◇  いろいろCD買いました。  最…
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彼女と世界のあいだで Ⅰ/ⅱ

彼女と世界のあいだで      Ⅰ/ⅱ  姫崎夕多は自己紹介をするとき、意識して「夕多」ではなく「ユータ」と発音するようにしている。  しかし名乗る度に感じる違和感は未だに消えない。  むしろ違和感を感じるべきなのは十九年間寄り添った「夕多」ではなく、五年前から名乗っている「姫崎」なのに、と自分でもおかしくなるの…
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彼女と世界のあいだで Ⅰ/ⅰ

彼女と世界のあいだで      Ⅰ/ⅰ 「――次はなんですか」  暗殺か、妨害か、援護か――少女は頭にいくつかの可能性を浮かべながら呟いた。  広いだけが取り柄の簡素な部屋。  家具らしいものは中央にあるソファだけで、あとはなにもない空間が何畳分も続いている。  少女はどうして〈所長〉がこんな部屋に住…
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彼女と世界のあいだで Ⅰ

彼女と世界のあいだで      Ⅰ/ⅰ 「――次はなんですか」  暗殺か、妨害か、援護か――少女は頭にいくつかの可能性を浮かべながら呟いた。  広いだけが取り柄の簡素な部屋。  家具らしいものは中央にあるソファだけで、あとはなにもない空間が何畳分も続いている。  少女はどうして〈所長〉がこんな部屋に住…
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やっとでけた。

 前に完成したと報告してから、約一ヶ月。  やっと見直しプラスここに載っけるようの改編が終了しました。  長い、長いよ俺。すげー長いよ。なんかもう途中で「ここらへんで切っちゃう? ねえ切っちゃう?」なんて思っちゃったよ。  まあなにはともあれちゃんとできましたので、これからページを作って随時載っけていきたいと思います。…
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書けました。

 ちょいちょい報告していた新しい小説、一応ピリオドまで書けました。  長くなりそうな予感、と思いつつ書いていたら案の定、最終的にデータは393kb、原稿用紙換算で591枚。  もう、アホかと。おまえはアホなのかと。いやアホですけれども、というしかなくて。  タイトルは「彼女と世界のあいだで」。別に深い意味はないです。た…
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love storyについて

 昨日の夜迷惑なくらいに連続してアップした小説について語ろうかと思ったりしたんですけれど、内容について語るのもアレなのでとりあえず苦労話(=愚痴)くらいで留めておきます。  まずブログに掲載するってことで書いていたやつをわざわざブログに張り付けなければならず、それに伴って普通の記事では気にならないけど長文を読むならフォントを大きく…
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love story 総合案内

 こちらは「love story」の総合案内になっております(受付嬢の声で)。  ここから各ページへ飛べますので、どうぞご利用くださいませ(受付嬢の声で)。 ◇あらすじ  ある日、眼に見えない敵と戦う少女と遭遇した少年は――。 0/あの日の欠片 1/暮れゆく陽の中に 2/口封じ。あるいは告…
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love story 16

love story      16/愛の物語  彼はきっと思い出す。  いつもそうだった。  何度生まれ変わっても、彼は私のことも世界のことも忘れなかった。  あの魔法は結局、効かなかった。  この世界は〈彼〉の〈物語〉。  そして、私の物語。  現実ではない。  ある本の中に描かれた、ひとつの空…
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love story 15

love story      15/カオス理論  夕方前に蒼井家を辞して、僕は何気なく町を歩いた。  陽が暮れる前に帰らなければいけない、とは思う。しかし帰っても落ち着いて座っていることなどできないだろう。  黒衣の女が、頭に引っかかる。  あの女のことを考えるとじっとしていられない。不思議な焦燥感。どうして…
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love story 14

love story      14/本当のこと 「怪我は大丈夫?」 「はい。もう跡も残ってません」 「そっか、よかったね」  たった一晩でアザひとつなく治ったということがどれだけ異常なのかきっとわかっていないのだ、と思いたくなるほど彼は嬉しげに笑った。普段は大きな目が、メガネの奥で細められるのを見るのは好きだ…
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love story 13

love story      13/根拠のない真実 「やあやあ、キミが高瀬くんだね。はじめまして、ボクは〈白ウサギ〉研究部の橘だ。キミの噂は聞いているよ。いま時間大丈夫かい?」  にこにこ笑いながら片手を挙げる橘さんは、黒縁のメガネをかけた若い男性だった。白衣の下にきっちりネクタイを締め、本当にどこかの研究員のよ…
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love story 12

love story      12/人の形  電話で指定された場所は、電車で二駅行ったところにある下町の雰囲気が残る住宅街だった。  狭い間隔で並ぶ背の低い家。  道路も狭く、乗用車ではすれ違えないほどの距離しかない。  しかしそこになにかがいる。例の嫌な予感を、僕は駅を出たあたりから感じていた。 「どこに…
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love story 11

love story      11/そんな世界も  ある日、ふと僕ではない〈僕〉のことを思い出した。  きっかけはとくにない。ただ空を見ていたら、なんの前触れもなく忘れていた記憶が降っていた。  そうだ。  ここは物語だ。  僕は死んだ彼女ともう一度会いたくて、孤独の魔法使いに物語を再構成することを頼んだの…
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love story 10

love story      10/許してくれますか? 「え、それで終わりなの?」  白澄図書館で和真さんと妖怪問答をした翌日の、月曜日。  放課後の部活を抜け出し、僕とミコトちゃんは一路蒼井家へ向かっていた。  あの日からミコトちゃんはちょくちょく蒼井家に顔を出すようになり、その分、ふたりの仲も少しよくなっ…
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love story 09

love story      9/記憶  塔の最上部は雲を突き抜け、青空の中に浮かんでいる。  僕は窓から白い地面と蒼白の空を見るたび、自分が異世界にいるようで恐ろしくなる。その感覚こそが僕とあの人の違いであり、差なのだろう。  幼い頃に憧れた魔法使いは、いまでも遥か頭上にいる。  追いつきたい、という気持ち…
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love story 08

love story      8/謎の本  蒼井祥子という少女に出会ってからちょうど一週間経った日曜日。  僕はいつもどおり部活に顔を出し、そのあと白澄図書館へ向かった。白澄凉子のひとり息子にして現在白澄凉子記念館の管理人である白澄和真さんから特別に合い鍵を受け取っているのだが、昼の三時までは和真さんも図書館に出…
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love story 07

love story      7/ある学者と自称魔術師の会話 「たしかに〈白ウサギ〉はある程度の自由が許された組織ではあるが、しかしきみのような得体の知れない人間に機密事項を洩らすわけにはいかない。まあ、きみにも〈あいつら〉が見えるのなら、それで〈白ウサギ〉に加入する資格は持っているのだが……」  俺はちょこんと…
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love story 06

love story      6/事務所  蒼井祥子に連れられて事務所にやってきた少年は、一見地味なメガネだったが、その実なかなかにおもしろい少年だった。  まず容姿がいい。  よく観察してみると髪も目もメガネも服もズボンも靴も全部真っ黒だ。  どこまで黒が好きなのか。  しかし服とズボンは制服で、日本人だ…
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love story 05

love story      5/〈白ウサギ〉について  大沢さんがなにかに怒り狂って帰ってしまったあと、僕も蒼井さんもなんとなく気詰まりになり話が途切れた。しかし蒼井さん曰くまだ問題は山積みらしいので、とてものんびりはしていられない。 「まず〈白ウサギ〉に連絡しないといけませんし、妖怪についてももっと詳しい説明…
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love story 04

love story      4/〈アレ〉の正体  微かな違和感があった。  息が詰まるような、胸が苦しくなるような――言い換えればその程度の違和感。  足の怪我もあるし、今日は早く休もう。足はともかく体調不良だけは明日までに治さなければ――とゆっくり歩き出したところで、後ろから誰かの走ってくる足音が聞こえた。…
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love story 03

love story      3/約束  だから、約束してください。  昨日見たことは誰にも言わないと、私の秘密を誰にも話さないと。  約束してください。  代わりに私の愛を捧げます。  世界でただひとり、あなただけに捧げます。  だから約束を。  彼女はそう言った。  赤い顔で、揺れる瞳で、甘い…
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love story 02

love story      2/口封じ。あるいは告白  眼を覚ますと、それまで見ていた夢が拡散していくあの独特の寂しさを感じた。  私は目蓋を閉じたまましばらくその感覚を噛みしめたあと、いつものように前日の記憶をゆっくり追っていく。  朝はいつもと同じ時間に目覚め、朝食を摂ってから少し素振りをして――昼を過ぎ…
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love story 01

love story      1/暮れゆく陽の中に  ふと現実に戻ると、窓から射し込む光はオレンジに変わっていた。  カウンターの中にある時計を見ると、午後五時半。もういい加減帰らなければまずい時間帯。  名残惜しさをしっかりと感じながら本を閉じ、立ち上がって本棚へしまう。綺麗に並んだ背表紙のあいだにいままで読…
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love story 00

love story      0/あの日の欠片 「きっと僕たちには心がふたつあるんだ」  静かに風が舞っている。  もうお終いの時間だよ、とでもいうように、ゆっくりと空が翳っていく。  それでも彼は古ぼけた杖に手を沿えたまま、微動だにしない。 「僕たちには心がふたつある」  彼は繰り返す。 「近づきたい…
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